「墓地管理者へ相談」と言われても、その管理者が分からない方へ|地区墓地・みなし墓地の現実
この記事で分かること
・地区墓地(みなし墓地)とは何か
・「管理者へ相談」と簡単に言えない理由
・実際に管理者が分からなかったケース
・地区墓地ならではの地域ルール
・私が現地で確認していること
【対応エリア】
関西在住で、全国のお墓じまいをご希望の方
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お墓の手続き.com(行政書士久保法務事務所)では、地区墓地・みなし墓地の墓じまいについても実務全体をお手伝いしております。
よくあるご質問(Q&A)
Q. 地区墓地の管理者が分かりません。どうすればいいですか?
A. 実は珍しいことではありません。地区墓地では「誰が管理しているのか分からない」というケースは本当に多いです。
Q. 市役所へ聞けば分かりますか?
A. 分かる場合もありますが、市役所でも詳細までは把握できていないことがあります。
Q. 管理者が分からなかったので調べたら登記簿を取って確認。とありましたが解決しますか?
A. 私個人としては、登記簿だけで解決するケースはほぼ不可能です。
「墓地管理者へ相談してください」と言われても…
ネットで地区墓地のお墓じまいを調べると、
「まず墓地管理者へ相談しましょう」
と書かれていることがあります。
もちろん間違いではありません。
ですが、実際には、
「その管理者が分からない」
というケースが珍しくありません。
相談者
「自治会墓地らしいのですが、誰に聞けばいいのか分からなくて…」
私
「地区墓地では本当に多いご相談です」
地区墓地・みなし墓地は普通の墓地とは少し違います
市営墓地や寺墓地の場合、比較的管理体制が分かりやすいことが多いです。
ですが、地区墓地・みなし墓地では、
- 昔から地域で管理されている
- 自治会が関わっている
- 管理者が代替わりしている
- 実際に誰が窓口なのか分からない
ということがあります。
地区墓地・みなし墓地については、こちらの記事でも基本的な特徴を書いています。
→ 「自治会が運営する墓地(みなし墓地・地区墓地)の注意点」
「登記簿を確認しましょう」で終わらない現実
ネットやAI検索では、
「登記簿を確認しましょう」
という回答が出ることがあります。
もちろん参考になる場合もあります。
ですが、実際には、
- 何十年も前の名義
- すでに亡くなられている
- 住所変更されている
- 電話番号も分からない
ということも珍しくありません。
相談者
「登記簿を取れば分かりますか?」
私
「参考にはなります。ただ、現実にはそこからすぐ解決するとは限りません」
私がまず確認していること
地区墓地では、私はまず現地や周辺の情報を丁寧に確認します。
例えば、
- 墓地入口の看板
- 工事をしている石材店
- 周辺のお墓参りの方
- 自治会掲示板
- 市役所への確認
- 航空写真
こうしたことから少しずつ整理していきます。
特に遠方のお墓の場合は、「現地へ簡単に行けない」という事情も重なり、管理者確認が大きなストレスになることがあります。
こちらの記事でも詳しく書いています。
→ 「実家のお墓が遠方の方へ|遠方のお墓じまいで本当に大変なのは『距離』だけではありません」
役所へ相談する本当の理由
地区墓地では、「まず役所へ確認してください」と言われることがあります。
もちろん、それ自体は間違いではありません。
ですが、私個人としては、「管理者を教えてもらうこと」だけが目的ではないと考えています。
役所に管理者を聞く場合は、「管理者を教えてもらう」ことを目的とするのではなく
「役所を巻き込む。」ということを意識するほうが万が一管理者が分からない場合役所の手助けをもらえることが多くなりますので、教えてもらう。というのではなく巻き込むことを意識してください。
地区墓地では、
- 管理者が不明
- 管理体制が曖昧
- 実際に誰が判断するのか分からない
というケースは本当に珍しくありません。
そのため私は、後々改葬許可証を発行する立場となる役所へ、早い段階から状況を共有しておく(巻き込む)ことを大切にしています。
場合によっては、「管理者不明」という事情を踏まえて、市役所の職権により改葬許可証を発行していただける可能性もあります。
ただし、ここで終わらないこともあります。
実際には、「管理者不明」として進めていたにもかかわらず、工事段階になって地域の関係者の方が現れ、
「その工事方法では困ります」
と言われたケースもありました。
その際は、
- 更地条件
- 撤去範囲
- 工事方法
などを現地で再調整する必要がありました。
地区墓地では如何に臨機応変に対応できるか?も必要になるので万が一に備えることもとても重要だと思います。
石材店が事情をご存知の場合もあります
また地区墓地では、昔から地域の工事をしている石材店が墓地事情をご存知のことがあります。
- 実際の管理の流れ
- 工事時のルール
- 誰へ確認するのか
など、現場でないと分からないこともあります。
地区墓地では、「最初は誰も分からない」状態でも、工事段階になって地域側のお考えが出てくることがあります。
だからこそ私は、「最初から決めつける」のではなく、地域事情を確認しながら慎重に進めることを大切にしています。
地区墓地では「地域の慣習」を理解することが大切です
地区墓地では、地域ごとに考え方や慣習が大きく異なることがあります。
例えば、
- 墓石撤去工事時に立会いが必要
- 工事前に手数料が必要
- 更地化の条件が地域ごとに違う
- 巻石を残すのか撤去するのか考え方が違う
など、「普通の霊園」と同じ感覚では進められないことがあります。
相談者
「石材店さんには“ここまで撤去すれば大丈夫”と言われたのですが、後から“それでは困る”と言われまして…」
私
「地区墓地では、“更地”の考え方が地域ごとに本当に違うことがあります」
また、地区墓地では管理をされている方がご高齢の場合も珍しくありません。
最近では、
「知らない電話番号には出ない」
という方も多く、お電話だけですぐ話が進むとは限りません。
相談者
「何度電話しても出られないんです…」
私
「地区墓地では、管理されている方がご高齢のことも珍しくありません」
相談者
「留守電も入れているのですが…」
私
「知らない番号には出ない方も多いので、お手紙を入れたり、地域の方へ確認しながら少しずつ進めることもあります」
納骨時期を先に決めすぎると間に合わないこともあります
相談者
「四十九日に合わせて納骨したかったのですが間に合いますか…?」
私
「地区墓地では管理者確認や工事条件の整理に時間がかかることがあります」
地区墓地では、
- 管理者確認
- 工事条件確認
- 地域との調整
などに時間がかかることがあります。
そのため、
「〇月〇日に納骨する」
と先に決めてしまうと、かえってスケジュールが厳しくなることがあります。
「普通の墓地」と思い込むと話が進まないことがあります
ここは本当に大切です。
地区墓地は、
「普通の霊園と同じ感覚」
で進めると話が止まることがあります。
相談者
「市営墓地みたいな感じだと思っていました…」
私
「地区墓地は地域ごとに本当に違います」
地区墓地のお墓じまいで大切なこと
地区墓地では、
「正しい答えが最初から決まっている」
というより、
現地ごとの事情を整理しながら進める
ことが大切です。
私が大切にしていること
私は、
「早く終わらせる」
よりも、
「後で揉めないように整理する」
ことを大切にしています。
地区墓地は特に、地域との関係が残っていることも多いからです。
ネットやAI検索では一般的な説明で終わってしまうこともあります。
ですが、地区墓地・みなし墓地では、
「現地ではどうなのか」
が本当に大切になります。
地区墓地・みなし墓地でお困りの方へ
「誰に相談すればいいのか分からない」
そんな状態でも大丈夫です。
地区墓地・みなし墓地は、一般的な墓地とは違う難しさがあります。
お墓の手続き.comでは、現地確認、改葬許可申請、ご遺骨のお取り上げ、ご納骨準備まで実務全体をお手伝いしております。
どうぞお気軽にご相談ください。
この記事を書いた人
行政書士 久保昌秀
お墓の手続き.com(行政書士久保法務事務所)主宰
墓じまい・改葬許可申請・墓石撤去調整・ご遺骨のお取り上げ・納骨準備まで一貫して実務対応。関西を中心に多数のご相談をお受けしています。
