お墓じまいの全体を知っておこう
よくお客様に「お墓じまいってよくわかりません。」と言われます。
無理もありません。
なぜなら、お墓じまいに関する専門家が圧倒的に少ないのですから。
石材屋さんはお墓じまいの専門家ではありません。
お寺様もお墓じまいの専門家ではありません。
そのため、誰に聞いても皆さんが知りたい情報を総合的に教えてはくれないのです。
そこでお墓じまいの専門家である私が皆さんにも「お墓じまい」とはどういうものか
をわかり易くご説明しようと思います。
まず、お墓じまいには3つのポイントがあります。
1つ目のポイント ご遺骨をもう一度おひさまのあたる場所に出すこと。
1つめのポイントは、何十年もお墓の中におられたご遺骨を
おひさまのもとにお出しすることです。
これには、お寺様のご了解や、行政の許可が必要になります。
皆さんが一番気にされる離檀のお話がない限りおひさまのもとへはご遺骨をお出しすることはできません。
2つ目のポイント ご遺骨があった場所を撤去すること
1つ目のポイントがクリアできれば、ご遺骨があった場所すなわち墓地の返還のため
墓石の撤去、墓地の更地化の作業になります。
この時にご遺骨をお取り上げし、ご遺骨は無事おひさまのあたる明るい場所へお出しできます。
3つ目のポイント ご遺骨が再び深い眠りにつかれる場所に移すこと
最期に、ご遺骨の移動場所へのお引越し作業です。
これを可能にするには
改葬許可書が必要になる場合が多いです。
如何でしょうか?
基本的には、お墓じまいに関してはこの3つの要素で成り立ちます。
これらのポイントは、お墓ではなくご遺骨です。
お墓じまいと聞くとどうしてもお墓に意識がいってしまいがちですが、
実はご遺骨にこそお墓じまいの本質があります。
すなわち
これから先、どのように
ご先祖様のご遺骨をどのようにお祀りするのか?
がはっきり決まらないとお墓じまいはできません。
お墓じまいには
ご家族はもちろんですが、ご親戚のご理解も必要になります。
ご家族、ご親戚を納得させることが出来ないくらいの弱い思いならお墓じまいは
なさらない方が無難かもしれません。
どうか皆さんにはお墓じまい(ご遺骨の新たなお祀り方法を決める)を通じて
ご家族、ご親戚とのこれからのお付き合いを見つめなおすきっかけにしてください。